演劇集団K-GUN公演「曲がり角の悲劇」

と、いうことでそのまま下北沢に移動し、岡田純子さん出演のお芝居を見てきました。


おおざっぱなストーリーとしては一人の新兵が敵の武将に殺されるところを見逃してもらい、たまたまそのタイミングで味方がやってきて武将が捕まったところから始まります。


武将を捕らえたということで褒賞を受け、王女の結婚相手の可能性も出てくるが、兵士は自分の手柄とはどうしても思えず、思い悩んでいた。
そして武将は女王の命により兵士の友人であるエリート武将に目玉をえぐられ、兵士は自分の命を助けてくれた武将が苦しむ様を見ていられなくなり、武将のとらわれている縄を切って逃がした。


それが全ての悲劇の始まりであった。
逃げた武将は行きがけの駄賃とばかりに女王を襲い殺害すると、自分の目をえぐった武将の目に斬りつけ失明させてしまった。
兵士は自分が行ったことの重大さに悩むが、逃がすところを一人の乞食に見られ脅されているうちに口封じのために殺してしまう。
一人を殺すことで吹っ切ってしまった兵士はそのまま王女の部屋に押し入り、自分を結婚相手とするように迫る。

ところが王女は失明した武将と恋仲にあり、兵士の要求を撥ね付ける。
そこに武将がやってきてすべてを知られてしまった兵士は王女、武将の両方をも殺してしまう。


全ての妄執に囚われてしまった兵士は隣国へ旅立つが、そこに立ちふさがるのは自分が逃がした武将。
そして、最後の戦いに敗れ倒れる兵士。


話としては諸行無常、一寸先は闇といった部分を表現している非常に重い話なのですが、役者がしっかりした演技をこなせる方ばかりだったので、骨太のできに仕上がっていると思いました。


ちなみに岡田さんの演じた役は乳母の役なのですが、酒瓶かついで、乞食たちに「女王様」と呼ばせているシーンは実に堂に入っておりました。(笑)